2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

音楽談義 続き

ハイドンの弦楽四重奏曲に作品74-3「騎士」というのがある。作品74「第2アポニー四重奏曲」全3曲の最後を飾る名曲だ。その第4楽章の冒頭部は、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第4番の出だしとソックリである。両者を聞き比べたら瞭然だ。ただし話は逆で、弟子…

国際社会を見る目 続き

ウクライナ戦争をきっかけに、世界は英米側(日欧NATO・G7豪州NZなど、多くは「先進国」)と、中露を中心とする非米側にはっきりと分かれてきた。日本人の多くは、G7など先進諸国が国際社会の中心だと思っているかも知れないが、現実は違う。国連の加盟国数だ…

弦楽四重奏曲のこと

先だって、BSPで「ハイドンからライヒへ 弦楽四重奏曲の進歩」という題の音楽番組を見た。興味深い内容だったが、先に結論から言うと、ハイドンからライヒへの歩みは果たして「進歩」なのか、私には疑問に思える。 私が聴いた限りでは、弦楽四重奏曲は、最初…

はだしのゲン

漫画「はだしのゲン」(中沢啓治、中公文庫コミック版)全7巻を読み終えた。広島県で長く平和教育の教材として使われていたのが、今年になって使用中止になり話題を呼んだため、気になって全巻購入して読んでみたのだ。 読んだ感想としては、これは全ての日本…

国際社会の実相

前に紹介した「田中宇の国際ニュース解説」等から仕入れた情報をいくつか紹介する。 まず、ハンガリーのオルバン首相が最近、年次の演説で以下のような展望を述べている(https://www.rt.com/news/580129-china-overtaking-us-hungary-orban/)。すなわち「…

ラグビー談義続き

注目の日本対イングランド戦は、日本の完敗で終わった。前半は善戦したが、後半に少し疲れが出た時に突き放された。新聞にも書かれているが、詰まらないミスがあちこち出た。特に、試合開始直後の、フルバックの凡ミスは痛かった。フルバックの人選について…

国際社会を見る目

私は、国際社会の状況に関する情報の入手と分析を、主に「田中宇(さかい)の国際ニュース解説」(https://tanakanews.com/index.html)と言うブログに頼っている。誰でも読める無料記事もあるが、私は会費を払って有料の会員記事も読んでいる。購読料は6ヶ月で3…

ラグビーW杯談義

ラグビーのW杯が始まった。今回で10回目、日本も最初から連続出場している。ただし、初めは出ては負けの連続で、世界の壁にぶつかっては跳ね返されていた。しかし2011年頃から善戦できるようになり、2015年には例の対南ア戦奇跡の大逆転勝利があり、2019年に…

大晦日の弦楽四重奏のこと

コロナ渦になるまでは、毎年大晦日には東京文化会館小ホールで開かれる、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲演奏会を聴きに行っていた。3つの四重奏団が出演し、最初が7番から9番の「ラズモフスキー全曲」を弾き、次が12番と13番(大フーガは連続で弾かれる場合と…

時間論の続き

前に時間について書いたが、あの考察の元は「時間の非実在性」(マクタガード著、永井均 訳と注釈、論評。講談社学術文庫)と「時間は実在するか」(入不二基義著、講談社現代新書)の2冊の本である。実は、両者ともに私を十分には納得させてくれず、もっと現実…

今日はモンテーニュ

モンテーニュの「エセー」第1巻(岩波文庫)をやっと読み終えた。この本を買ったのは78年7月と書いてあるので、読み終えるまでに45年もかかっている。別に、ずっと読んでいたわけではなく、長年ほっぽらかしていただけだが。78年と言えば、京都での学部生活を…