ラグビーW杯談義

ラグビーのW杯が始まった。今回で10回目、日本も最初から連続出場している。ただし、初めは出ては負けの連続で、世界の壁にぶつかっては跳ね返されていた。しかし2011年頃から善戦できるようになり、2015年には例の対南ア戦奇跡の大逆転勝利があり、2019年には開催国となり、ベスト8進出と言う偉業を達成した。今年、2023年はどうだろうか?

今回の予選リーグの組合せは、下記の通りだ。数字は現在の世界ランキング、14位まで。

A組 3フランス、4NZ、13イタリア、ウルグアイナミビア

B組 1アイルランド、2南ア、5スコットランド、トンガ、ルーマニア

C組 7フィジー、9豪州、10ウェールズ、11ジョージアポルトガル

D組 6アルゼンチン、8イングランド、12サモア、14日本、チリ

こうしてみると、日本の予選突破は簡単でない。初戦でチリに快勝したが、これは22位相手の試合なので、言わば勝って当たり前。次戦以降は、全部格上との闘いだ。特に、次の18日の相手イングランドは手強そう。ランク6位のアルゼンチン相手に、開始早々退場者を出しながら結果的には27−10の大差で勝っている。このクラスで1人足りないと戦力的には随分違うはずなのに。実際、前回フランスは後半まで勝っていたのに退場者を出してから逆転され、予選敗退の憂き目を見ている。

予選突破する国を予想する。A組はフランス、NZ、B組はアイルランド、南アで決まりだろう。初戦の南アvsスコットランドは中身の濃い好ゲームだったが、南アが実力勝ちしたし。

C組はランク7位から11位までがひしめいている大混戦なので、予測は難しい。ランク順ならフィジーと豪州だが、ウェールズは前回もそうだったように、根性がありしぶといので、案外突破するかも。D組は、順当に行けば、やはりアルゼンチンとイングランド。日本が突破するには、上位3カ国のうち二つに勝たないといけないので、相当に大変だ。前回、前々回のような「奇跡の勝利」が続かないといけないからだ。マスコミは脳天気に「ベスト4も夢じゃない」とか言って盛んに煽っているけど、現実を冷静に見る目も必要だ。

今の日本は世界14位なのだから、予選突破=ベスト8に入るのが難しいことくらい、理解してやらないとダメだ。つまり、負けても決して非難してはならない。もちろん、勝ってくれたら嬉しいし祝福してあげるべきだが。

私は、日本にもラグビー文化が根付くことを望む。特に、試合後のラガーマンたちの態度が好きだ。あんなに激しくぶつかり合っても、試合後にはお互いの健闘を心から讃え合う姿は美しい。ノーサイド、と言う言葉も好ましい。試合が終われば、ノーサイド。これこそスポーツマンシップだ。

ラグビーは人数が多く複雑な競技なので、見るのも結構大変だ。私にはまだ「オフサイド」が良く分からない。サッカーのオフサイドなら見ててすぐ分かるのに。レフェリーが笛を吹いたとき、何の反則なのか、見てて容易には分からない。私の「ラグビー眼」はまだ未熟だ。今後、もっと見る目を養って、ラグビー観戦をもっと楽しみたい。実技はとても無理なので。