ラグビーW杯観戦、試合予想

ラグビーW杯も後半戦、決勝トーナメントが始まった。準々決勝の4試合とも見たが、どれもこれも面白い試合だった。さすが、ベスト8のチームは違う。日本があれに分け入るのは容易でないと改めて思った。まずは以下、各試合の感想を:

ウェールズ対アルゼンチン

前半はウェールズが押していた。ずっと10-0が続いていたが、終わり間際にアルゼンチンがPGを2本決めて10-6にした。後半も始まってすぐ2PGで10-12に。これが結構大きかった。その後も押し合いが続き、先にウェールズがトライして17-12と逆転したが、アルゼンチンが後半28分と37分にトライ・ゴールで14点を取って勝負あり。アルゼンチンの後半の強さが目立った。そう言えば、日本戦でもアルゼンチンは後半27分以後、日本に1点も許さず、逆に10点取っている。日本も後半、力尽きた点でウェールズと同じ。結果的には、準々決勝4試合中、最も点差の離れた試合になった。17-29の12点差。

アイルランド対NZ

24-28の大接戦。前半が17-18の1点差、終了時でも4点差なので、内容的には差が無かった。プレーが途切れず、攻めては塊り、また広がって展開し、捕まると塊り・・が続く間、双方とも反則をしないので笛も鳴らない。フェイズ数が凄い数になることもしばしば。ただもう、息を詰めて見守るしかないような試合だった。さすが、世界最高クラスのラグビーだ。激しいけどプレーが綺麗で無駄がない。お互い、最高の攻撃と防御を繰り返し、これがラグビーだと言う見本。結果、勝ち負けはあるが、この試合に関しては、両者の健闘を讃えるのみだ。世界1位のアイルランドは無念だっただろう。実はこの試合で世界ランクが変わり、南ア1位、NZ2位、アイルランド3位になった。

イングランド対フィジー

何とも熱い試合だった。前半の半ばにシンビンで一人足りなくなったフィジーが逆にトライを取り返して15-10に追い上げたが、試合巧者イングランドがPG2本で突き離し、前半は21-10。しかし後半はフィジーが頑張って2トライ返し、後半30分で24-24の同点。つかみ合いの喧嘩に近いエキサイト場面もあった。しかしここからがイングランドは巧い。フィジーの攻撃を巧みにかわしながら反則を誘い、PG2本で30-24とした。最後、トライ・ゴールしかなくなったフィジーが怒涛の攻撃を仕掛けるも、イングランドが凌ぎきってノー・サイド。これまた、最高に面白い試合だった。イングランドが楽勝するかと思っていたが大間違い。フィジーの強さを思い知った。

フランス対南ア

これまた28-29の大接戦。何とも凄い試合だった。前半は3トライずつ取り合い、ゴールの差で22-19のフランスリード。途中、ゴールキックを俊足コルビがチャージして防ぐ場面があり、マジで驚いた。こんなことが起きるのか・・。後でYouTubeにも載ったけど。結果論だが、あのキックで2点入っていれば、フランスが1点差で勝っていたわけだ。1プレーの恐ろしさが身にしみる。後半はお互い点数が入らず、14分にフランスのPGが決まって25-19と離れたが、27分に南アがトライ・ゴールを決めて25-26と逆転。その後お互い1PGずつ決め合ったがそれ以降動きなく、ついにノー・サイド。いやはや、何とも言いようのない試合。ラグビーの1点差なんて、ないに等しい。反則PGでもドロップゴールでも、何か点数入るときは3点以上なので、最後にプレーが切れるまで何が起こるか分からない。これがラグビーだ。

準決勝はまず、アルゼンチン対NZ。

普通に考えたらNZ有利だが、アルゼンチンは最近2試合NZに勝っているので、どうなるか分からない。優勝3回のNZの巧さか、勢いのアルゼンチンか?

もう1試合がイングランド対南ア。

前回の決勝戦が、今回は準決勝になった。前回、NZを破って優勝確実と思われたイングランドが、やってみたら完敗だった経験を、今回はどう活かすか見もの。前回のメンバーがたくさん残っているから、リベンジしたい思いは人一倍強いはず。片や前回優勝の南アにもプライドがある。フランスに勝った試合を見ても、勝負強さは相当だ。現ランクでは南アが世界1位なので有利かも知れないが、一発勝負では何が起こるか分からない。いやあ、楽しみだ。