ETVの魅力

私はTV番組は、ほぼ必ず録画して見る。生をそのまま視聴する機会は少ない。数日に一度、地上波とBSの番組表をサーチして、興味ある番組を予約する。録画に頼る理由は、大体、放映時刻が視聴可能時刻と一致しないことが多いのと、民放ならCMをスキップできるし、少し早回しで見れば時短にもなるからだ。ただし最近はCMスキップ防止用かどうか分からんが、スキップするとニュース等の本体も飛ぶケースが出てきて、油断は禁物だ。その時は何倍かの早回しでCMをやり過ごす。ただ騒がしくバカみたいなCMを、私は嫌っているからだ。何回も同じのをやるし。YouTubeでも頼んでもいないCMが入ってきて、気分を害する場合が多い。割り込んできたCMの製品は、できるだけ買わないように記憶することにしている。

またドラマなどでセリフが聞き取れなかった時などは、巻き戻してもう一回セリフを言わせる。これなども録画してないと不可能だ。さらに、映画など長いものは、何回かに分けて見る事が多い。それやこれやで、録画は必須なのだ。なお、見終えた番組は、気に入ったらBRにダビングし、その他は即消去する。そうしないと、溜まって仕方がない。

こうして録画予定表を見ていると、地上波では2ch、つまりETVの番組視聴が多いことに気づく。なお、ネットの2chって、結構問題あるらしいけど、私は見ていない。

RTVでまずは、毎日やっているピタゴラスイッチ、再放送も多いが、取りあえず毎回録って見る。ピタゴラ装置の精妙さには、いつもながら感心してしまう。時々裏話が出てきて、100回以上も失敗して撮り直した例などが紹介され、制作の苦労がしのばれる。まあ、あんなカラクリを、良くも考え出すものだと唸る他ない。最後にやる「ピタゴラじゃんけん装置」は、大抵は的中するが、時々予想が外れて慌てる時がある。しまった、そこを見落としていたか・・なんて。その他にも動物や物作りに関する、普段は気の付かない事柄を指摘してくれて、子どもたちにも勉強になるだろう。アルゴリズム体操その他、芸人さんたちが種々参加しているのも見もの。

もう一つ、毎日やっている朝の0655と夜の2355も面白い。1日の区切りをつける番組。0655は見ず、以前は2355を毎日録画していたが、やはり毎日は見きれないので今は金曜夜だけにした。金曜の2355は、爆笑問題の二人が「田中と皆さんによる、夜更かしワークショップ」というのをやっていて、簡単な物理や化学を使った面白い実験を見せてくれる。これがまた意表を突いたものばかりで、結果を容易には予想できないものが多い。

毎週金曜夕方の銭天堂。このアニメも面白い。中身が実質7分と短すぎるのが残念だ。

毎週土曜日夜のETV特集。これは、日本人が全員見るべきだと思うような、中身の濃い番組が多い。もし総合波で放映したら大問題になりそうな内容を含むこともある。たくさん、考えさせてくれる番組だ。NHKの良心ここにあり。総合波の、特に報道系番組は米国や日本の政府に阿った内容が多くて私はしばしばTVの前で怒り狂うのだが、ETV特集ではそんなことはまずない。地上波のNスペでも良質な番組はあるが、ETV特集こそ、NHK番組制作スタッフの問題意識の高さ、取材力の強力さを示す典型例だ。この番組はしばしば、日本社会の遅れや問題点を鋭く切り取って示す。だから、この番組の多くは、権力側にとって心地よいものではないはずで、視聴率が低いから見逃されている可能性が高い。故に、できるだけ多くの人に見てもらいたいが、注目度が高まると弾圧される可能性が高いと危惧している。この番組を絶やさぬようにできるかどうかが、我々の大きな課題だ。

笑わない数学。パンサー尾形が奮闘する。現代数学の難問を取り上げて易しく解説する、非常に興味深い番組だ。シーズン2も今月のBSD予想で終わってしまったが、続編を期待したい。シーズン2の最後で尾形が「みんなぁ、次のシーズン3も4もやるよね?」って聞いてんのに、スタッフが全員知らんぷりしている姿が、この番組らしくて面白い。総合波でも放映する位の人気番組なので、いずれ続編が出るはずだと思うが。

時々、興味がある時に見るのがクラシックTVやハートネットTV、漫画家イエナガの複雑社会を超定義など。これらは内容次第。語学や高校講座なども含めて、勉強したければETVから学べるものがたくさんある。下らないバカ番組なんかより、ずっと面白いのにな。