空騒ぎの会議COP28始まる

今日(11/30)から気候変動会議COP28が始まる。毎年11月頃に世界中から多数の人間が集まって散々ワーワー揉めるのだが、結局何一つ具体的なことを決めることが出来ず「次回には決めようね・・」と言って別れるのが通例になっている。何故かというと、基本的な構図として、途上国側が先進国側に「対策費」を出せと言ってせびるのに対し、先進国側が渋るからだ。今のG7等、いわゆる「先進国」もあまり資金に余裕はないので、ある意味当然なのだが。

もはや28回目にもなるのに、実質的なことを何一つ決められない以上、このCOPと言う会議が、ただの「空騒ぎ」に過ぎないことは明らかだ。2015年のCOP21で合意した「パリ協定」では「1.5℃未満に向けて努力する」が合意事項だった。それから6年経った21年のCOP26では「1.5℃に抑える努力を追究する」になった。6年間の交渉成果が「努力する」から「努力を追究する」とは・・。ほとんど、笑い話に近い。22年、23年も似たような結果だった。それに、いつまで経っても「具体的に何かをやる」とはならず、目標を掲げるだけで終わっていることにも注意しよう。目標を掲げる所までは良いが、もし達成できなかったらどうする?ペナルティでも課すか、となると、途端に紛糾して議論がまとまらなくなる。つまりこれは要するに、単なる「ポーズ」なのだ。「脱炭素ごっこ」「温暖化危機お祭り騒ぎ」を盛大に挙行しているに過ぎない。 

今回の開催地は中東ドバイ。今の季節は快適な観光シーズンだそうな。大体、この会議は有名なリゾート地で開かれることが多く、世界から多数の人間がワンサと押しかけて長逗留するのだから、落ちるお金も相当な額になるはずだ。使うエネルギーも相当、故に出しているCO2もバカにならないはずなのに、参加者たちはそんなことには頓着しない人々なのだ。何せ、年に一度の「お祭り」だもの。

私の考えでは、この会議の前提条件がそもそも間違っている。つまり、人間の出すCO2が原因で大気中CO2濃度が上がり、そのために温暖化が起こって、その結果、異常気象その他の「気候変動」が起こる、と言うスキーム(議論の枠組み)そのものが、科学的に見ると大間違い、と言うことなのだ。その根拠は下記の通り。

信頼できる地球平均気温データを見る限り、今世紀中に3~5℃もの気温上昇が起きる気配はないし、気温は毎年上がったり下がったりするのに大気中CO2濃度変化は毎年一定で上昇中、つまり両者の相関は弱い。確かに今年は暑かったが、この種の、ある年に特有の高温現象と言うのは過去に何度も起きており、珍しいものではない。しかも気温は大気中CO2濃度のようにほぼ一定で上がり続けてもいない。データで見る限り、地球気温は海水温度の影響を強く受けている。それは、海水の熱容量が大気の1000倍も大きいので当たり前なのだが、気温が上がると海水温度が上がると錯覚している人が多い。実際は逆で、海水温度が変化すると気温が変化する事実がある。実際、エルニーニョラニーニャ現象によって地球気温は変化している。

さらに、人為的なCO2排出量は、自然界での全循環量の5%以下に過ぎない。人間がCO2排出を全部止めても、毎年約2ppmずつ変化している大気中CO2濃度の5%、つまり0.1ppmしか減らない計算だ。だから、脱炭素などいくらやっても大気中CO2濃度はほとんど変化しないし、それで「地球気温」が制御できるなどというのも完全な妄想である。

こんなことは真面目にデータを見れば誰でも分かるはずなのに、学術会議を始め日本の学界は何も言わないどころか「2050年カーボンニュートラルへの道」などのシンポジウムをたくさん開催している。上記のように、そもそも、「気候変動」を人間界の「行動」で何か制御できると考える科学的根拠は、全く見当たらない。「気候正義」?何言ってんの。この人たち、本当に自分でデータを調べ、真面目に自分の頭でモノを考えているんだろうか・・?と問わざるを得ない。

NHKや大新聞などのマスコミも同じだ。私には、温暖化論者たちの「動機づけ」が分からない。こんな非科学的な議論をハナから信じて妄想をまき散らし、何の得があるのだろうか?