人生の愉しみ

生きていて良かったと思える瞬間は数多い。結婚して娘が生まれた日のことは今でも昨日のことのように覚えているし、その娘に孫たちが産まれて、私の人生はさらに「良く」なった。

私の今の切なる願いは、孫たちが大きくなった頃に、幾らかでもマシな世の中になっていて欲しいと言うことだ。見ていると、不安要素が多いから。まずは「今だけ金だけ自分だけ」の新自由主義の跋扈。1%の富裕層と99%の貧乏人を作るこの仕組みを、何とかせねばと思う。

次に、平和憲法を壊し、再び「戦争の出来る国」を作る動き。これにも私は強く反対し、全国の「九条の会」を支援する。孫たちを戦場に送りたくないし、かつて大学で教えた学生たちも同様だ。以前にも書いたが、戦争で死ぬことほど無意味なことはない。

そのために出来ることと言えば、透析患者の私の場合は、主に文章を書いて発表することだ。それで、エネルギーや環境についてはアゴラに書き、その他はこのブログや自著に書く。

それ以外は、せいぜい自分の人生を愉しむ。私の好きなものは、本、音楽、絵画、映画、スポーツ鑑賞、将棋その他のゲーム系、それに、美味いものを食うことなど。海外を含む旅行も大好きだったが、透析患者になったことで制限が大きくなった。コロナ騒ぎもあって、ここ3年ほどは海外に出かけていない。

ゲーム的なものでは、囲碁・将棋・麻雀。一番強いのは将棋で、五段の証明書を持っている。何十年も前だが、将棋世界と言う雑誌の「昇段問題」に解答して、初段から順に五段まで上り詰めたのだ。しかし実戦は全然やらないので、実力はせいぜい初段程度だろう。詰め将棋も7手になると苦労するし。つまり「ペーパー五段」だ。

毎週日曜のNHK杯将棋は毎週録画し、囲碁は興味のある対局だけ録る。ライブで見ると長いので、序盤などは早回しで見て勝負どころだけゆっくり見るのだ。最近はAIの予想手が載るので、面白い。こんな手は、人間には無理!と思う手などが時々出る。形勢判断の%が一手で大きく揺れ動くのも興味深い。指している当事者たちは何も知らないで指しているのだが。

囲碁は最近興味を持ち、少しは読めるようになった。昔父親に教わり、少しは打っていたのだが長らくご無沙汰だったのだ。中邑菫と言う少女が活躍して、この子の囲碁YouTubeなどで観戦するうちに、囲碁への関心が再燃した。囲碁の世界も、とんでもなく奥深い。

麻雀は、大学に入ってバドミントン部で徹底的に鍛えられた。練習が終わると雀荘に連れて行かれ、新人4人に先輩が1人ずつ後ろについて、マンツーマン指導する徹底ぶりだった。要するに、似たレベルにならないとツマラナイので、全員を鍛え上げて上達させるためだった。それで学生時代はよく打ったが、社会人になってトンとご無沙汰になった。今も、実戦はほぼない。代わりに、プロのMリーグなどを見て愉しんでいる。プロ雀士も、だいぶ身近に感じられるようになった。彼らの打ち方の多くを、私は理解できる。大学の頃、教え込まれた麻雀理論が如何にハイレベルだったか、今なら良く分かる。

逆に、興味がほぼないのは、パソコンゲーム類、芸能界、女遊び、ゴルフ、ギャンブル系(競輪・競馬・競艇等)、それに人付き合いもあまりしない。定年後は特に減った。SNSも、全くやらない。これらには、付き合っている時間がない。